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NJM386とLEGOで簡単なオーディオアンプを作ってみました

footfoot -
使っていたアンプが壊れたので簡単な回路で自作してみました。作り方をまとめておきます。

NJM386の音質の印象は多少高域にざらつきがあるかな?てな感じでしたけど許容範囲かなと。聴いてれば慣れますし。

大きさは椅子に乗るぐらい。スピーカーは昔使ってたミニコンポかなんかに付いてたVictorのSP-FSMD10というやつで、定格インピーダンスが4Ω、最大入力(JIS)が20Wと書いてあります。

音楽プレイヤーは古くなったスマホiPhone4sを使用。

NJM368,LM386自作アンプとVictorのスピーカー

NJM386,LM386アンプの回路

▼NJM386は1回路入りなのでこの回路を2つ作ってステレオにしました。

NJM368,LM386のアンプ回路図(モノラル) NJM368の自作アンプの基板

回路はNJM386.pdf に載ってる基本的なものなんですが、ボリューム(可変抵抗)を省いたのと、カップリングコンデンサ(C1)の容量を4Ω20Wスピーカーに合わせて変更。

PDFの回路は入力を可変抵抗で分圧して音量調節してるけど、スマホ側の+-で音量調節すれば必要ないなと。可変抵抗は接触が悪くなってガリがでたりするので省くメリットもありますし。

NJM386,LM386は最低でもゲインが20倍あってそのままだと音量が大きすぎるので、入力(Audio In)を4.7kΩの固定抵抗(R1,R2)で半分に分圧してます。半分にしとけば音量調節も調度いい感じでした。

スピーカーのインピーダンスでカップリングコンデンサの容量を決める

直流をカットしてオーディオ信号を通すカップリングコンデンサ(C1)なんですけど、次段のスピーカーでハイパスフィルタが構成されるので適切な容量にしないと低域が減衰してしまいます。

スピーカーのインピーダンスを調べてCRハイパス・フィルタ計算ツールで大体カットオフ周波数が可聴域の下限20Hzになるようにしてコンデンサの容量決めました。

4Ωだと約2000uFだったので2200uFのアルミ電解コンデンサ一に決定。アルミ電解コンデンサ一はオーディオ用と謳われてるものを使いたかったけど手持ちがなかったので汎用品を使用 (´・ω・`)オイ。高域が多少ザラついてる感じがします..

参考: 容量性カップリング(wikipedia)

発熱は..感じない

4Ωスピーカーを繋いでずっと鳴らしてもNJM386は温くもならないの電力の効率はいいようです。英語の仕様書みるとclass ABと書いてあるのでAB級アンプですね。最近増えてるD級(デジタルアンプ)よりは効率悪いらしいけど発熱してないので十分。

電源はスイッチングACアダプタと三端子レギュレーター

電源は余ってた12VのスイッチングACアダプターを使ってるんですが、スイッチングノイズを除去したかったので3端子レギュレーターLM317で9Vにしてます。でもオシロスコープで見たわけじゃないのでノイズが除去できてるかはわかりません。大抵スイッチング周波数は可聴域より高いだろうから意味ないかもしれないけど気分的に。

約3Vのドロップ電圧は熱になるらしいので発熱対策に3端子レギュレーターにアルミのヒートシンク(放熱器)を付けたんですが、ずっとアンプを鳴らしてても少し生ぬるいかな?ぐらいだったので付けなくても大丈夫でした。

コネクタ、スイッチ、LED

コネクタはスイッチング電源のDCジャック、スマホとミニプラグで繋ぐ3.5mmステレオミニジャック、スピーカと繋ぐプッシュターミナルを背面に付けました。前面にはアンプON/OFFのトグルスイッチと確認用の白色LED。基板取り付け用でない部品はグルーガンを使って基板に固定しました。

ケースはLEGOブロックで組み立て

自作アンプのLEGOケースを分解

ケースは真面目に作ると大変なのでレゴにしました。コネクタ類は基板と一体化してるのでそれに合わせて組み立てるだけでなので簡単。レゴブロックの入手はちょっと厄介ですけど。 天板と底に使うプレートのサイズは基板に合うようにちゃんと測って専門店で購入しました。

レゴ・ブロック専門店 ホービーショップ・デジラ

90x70mmの基板だと14x12ポッチがぴったり。内側の寸法は95x80mmぐらいだったので少し余裕があります。プレートは一枚がよかったけど売ってなかったので3枚でなんとか。

前面のLEDは白色なのでレゴの透明パーツでランプの色を変えられます。こういうの楽しい (。・ω・。)

レゴブロックは常に品薄状態

LEGOは専門店でも売り切れが多いので、好きな色を使いたいとか単色で統一したいとかはなかなか難しいです。このケースでも側面に使ってる黒のブロックは溝がついてるやつが在庫が多かったので(人気無いから?)ある程度の量を買えたんですが、普通のブロックで単色だとまず揃えられません。あるもので工夫するしかないです。

USB電源はノイズまみれになるので失敗

前面にスマホ用のUSB電源供給(5V)も付けたんですがこれは使えませんでした。DCDCコンバータのモジュールが悪かったのかわからないけど、ここから電源をとるとノイズが酷い..。スマホ純正の電源を使えば問題ないので放置してます。(面倒くさい)

主な部品の費用

  • NJM386 x2 100円 (LM386 x2 120円)
  • 可変三端子レギュレーターLM317 50円
  • 90x70mm ユニバーサル基板(2.54mmピッチ) 100円
  • 基板取付用 DCジャック 30円
  • 基板取付用 3.5mmステレオミニジャック 50円
  • プッシュターミナル 100円
  • トグルスイッチ 80円
  • オーディオ用電解コンデンサー2200μF x2 200円
  • LEGOブロックもろもろ 1200円ほど

ってな感じで掛かる費用はACアダプタとスピーカーを除けば2000円ぐらい。LEGOが半分以上占めてますね。電子部品は秋月電子で揃います。

市販のアンプよりも安くできるし簡単だし勉強になったので作って良かった。実はこのオーディオアンプ半年以上前に作ってたものなんですが特に問題ないので今もガンガン使ってます。

※安全のためヒューズは付けたほうがいいかなと思いましたが、PESマーク付きのスイッチング電源には過電流防止の安全装置がついてるので省きました。

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